太田 和彦著、求龍堂刊
前項の、山ブラ特別会員太田和彦さんが、1970~80年代にかけて、資生堂の雑誌広告シリーズにのこした異色の広告をまとめた作品集。実験的で斬新で、そして人間的です。時代を超えた刺激に満ちています。デザインや広告を職業とするものでなくても十分に実に興味深い1冊。ブラジル音楽とは勿論関係ありません。またまた恐縮です。
2009年10月17日
2009年10月15日
太田和彦の「今夜は家呑み」
2009年9月5日
Brasil X Japan
2009年8月30日
Music Magazine増刊 アルバム・ランキング・ベスト200
ミュージック・マガジン2009年9月号増刊
老舗音楽雑誌「ミュージック・マガジン」が、創刊40周年を記念して、1969-2008までの、オールジャンル・ベストを選出。Brasilものとしては、49位にJorge Benの"Africa Brasil"、54位にCaetano Velosoの"Fina Estampa Ao Vivo"、64位にCaetano Velosoの"Livro"、69位にCartolaの第2集、166位にMarisa Monteで"Memorias, cronicas e declaracoes de amor"、192位に"Encontros com a valha guarda"がランクされています。
2009年2月9日
ブエノスアイレス 雑貨と文化の旅手帖
2009年1月31日
Brasilian Music
2009年1月25日
ネオ・トロピカリア|ブラジルの創造力
東京都現代美術館編 エスクァイア マガジン ジャパン刊
本書は、2008年10月22日から、本年1月12日まで、東京都現代美術館で開催された「ネオ・トロピカリア-ブラジルの創造力」展の公式カタログである。「トロピカリア」革命とは、1960年代後半にブラジルで起こったカルチャー革命である。音楽界においては、カエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジル、トン・ゼーなどがこのムーブメントを牽引した。が、その動きは音楽界のみに留まらず、美術、建築、文学、演劇など多岐にわたり、総合的な芸術革命へと発展した。運動の根幹をなすコンセプトは、ブラジルの伝統的な芸術を再認識し、尊重しつつも、同時代的な欧米の文化を積極的に取り込み吸収し、それによりブラジルの文化をよりユニバーサルなものへと「アップデート」(本書巻頭のジルベルト・ジルのインタビューより)することを意図したものだった。また、「ネオ・トロピカリア」とは、90年代以降の、トロピカリアのコンセプトを引き継ぐ芸術家達の動向であり、いわばトロピカリアの末裔たちと、その芸術を指し示すものといえる。本展覧会では、「トロピカリア」というムーブメントの呼称を産み出す源となった、エリオ・オイシチカの作品を始めとする、「トロピカリア」の時代のアーティストの作品と、それ以降の「ネオ・トロピカリア」のアーティスト達、言わば現代ブラジル・カルチャーを代表する計28組のアーティストの作品が展示された。絵画、造形、建築、写真など、表現形式は様々であるが、ヴィヴィットで大胆な色彩や造形は、日本人的「想像力」の範疇を超えるブラジル的「創造力」を感じさせ、生命力と多様性に富んだ素晴らしい展覧会であった。本書は、その展覧会の公式カタログであるが、元ブラジル文化大臣ジルベルト・ジルのインタビューから始まり、トロピカリア、ネオ・トロピカリアの時代的背景と解説、そして各々の作家のプロフィールと、その作品が順に掲載されている。さらに注目のブラジリアン・モードについての解説や、中原仁氏によるトロピカリア・ディスク・ガイド20までもが収められ ている。展覧会に行く機会を得た者にとっては、知識の補完として極めて有用な図録であり、残念ながら実際の展覧会に行く機会に恵まれなかった者にとっても、現代のブラジル・カルチャーを知る上で重要な情報源となり得るものである。なお、2009年1月24日から3月1日まで、広島市現代美術館で巡回展が行われる。お近くの方は是非この機会に。(本原稿は月刊ラティーナ誌2009年2月号に使用しました。)
本書は、2008年10月22日から、本年1月12日まで、東京都現代美術館で開催された「ネオ・トロピカリア-ブラジルの創造力」展の公式カタログである。「トロピカリア」革命とは、1960年代後半にブラジルで起こったカルチャー革命である。音楽界においては、カエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジル、トン・ゼーなどがこのムーブメントを牽引した。が、その動きは音楽界のみに留まらず、美術、建築、文学、演劇など多岐にわたり、総合的な芸術革命へと発展した。運動の根幹をなすコンセプトは、ブラジルの伝統的な芸術を再認識し、尊重しつつも、同時代的な欧米の文化を積極的に取り込み吸収し、それによりブラジルの文化をよりユニバーサルなものへと「アップデート」(本書巻頭のジルベルト・ジルのインタビューより)することを意図したものだった。また、「ネオ・トロピカリア」とは、90年代以降の、トロピカリアのコンセプトを引き継ぐ芸術家達の動向であり、いわばトロピカリアの末裔たちと、その芸術を指し示すものといえる。本展覧会では、「トロピカリア」というムーブメントの呼称を産み出す源となった、エリオ・オイシチカの作品を始めとする、「トロピカリア」の時代のアーティストの作品と、それ以降の「ネオ・トロピカリア」のアーティスト達、言わば現代ブラジル・カルチャーを代表する計28組のアーティストの作品が展示された。絵画、造形、建築、写真など、表現形式は様々であるが、ヴィヴィットで大胆な色彩や造形は、日本人的「想像力」の範疇を超えるブラジル的「創造力」を感じさせ、生命力と多様性に富んだ素晴らしい展覧会であった。本書は、その展覧会の公式カタログであるが、元ブラジル文化大臣ジルベルト・ジルのインタビューから始まり、トロピカリア、ネオ・トロピカリアの時代的背景と解説、そして各々の作家のプロフィールと、その作品が順に掲載されている。さらに注目のブラジリアン・モードについての解説や、中原仁氏によるトロピカリア・ディスク・ガイド20までもが収められ ている。展覧会に行く機会を得た者にとっては、知識の補完として極めて有用な図録であり、残念ながら実際の展覧会に行く機会に恵まれなかった者にとっても、現代のブラジル・カルチャーを知る上で重要な情報源となり得るものである。なお、2009年1月24日から3月1日まで、広島市現代美術館で巡回展が行われる。お近くの方は是非この機会に。(本原稿は月刊ラティーナ誌2009年2月号に使用しました。)
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